まほろば紀行~つれづれなるままにレトロに生きる

日々の雑感や昭和レトロ、素人の投資ことはじめを語ります

株の入門書

株の入門書には何がいいのだろうか。もちろんその人のレベルにもよるが、本屋やネットで探してもいろんな本があるので、どれがいいのか本当に迷う。でも関心を持つと自然と出会いがあるもので、私の場合は古本屋で『投資デビュー』(大石泉著・平凡社新書)という本を見つけた。2014年刊なのでちょっと内容が古い部分もあるが、基礎的な知識が整理されていて、ずぶの素人が一歩踏み出すにはちょうどよい入門書だった。

お金をふやす方法は「収入を増やす」「支出を減らして貯める」「お金を働かせる」―の3つしかない。そしてお金を働かせる=資産運用・投資には、「自分を知る」(ライフプランニングなど)、「相手を知る」(金融機関・金融商品など)、「世間を知る」(経済や市場の動向など)ことが重要だとわかりやすく説いている。

私も固定費など生活を見直すところから始め、とりあえず口座を開設し優待狙い中心にいくつか株を買って一年以上が経過したが、あらためて感じるのは「世間を知る」ことの大切さだ(当たり前だけど)。

そのことを感じたのは最近『コロナショック後の株と世界経済の教科書』(丹羽由一監修・枻出版社)を読んだから。「コロナで激変した世界経済と株投資のためのもっとも初歩的な解説本」とある通り、初心者は持っていて損はない本だ。コロナの猛威にさらされた世界経済はこれからどうなるのか。さまざまな経済指標などを示して、株価を動かす「市場のお金」「世界のお金」「金融政策」「世界情勢」についてグローバルな視点で概説している。

株価というものが、世界のさまざまな動きや思惑で動くものだということをいまさらながら痛感した。株価指数も「株価・平均型・指数」と「時価総額・加重平均型・指数」があり、普段ニュースでよく聞くダウ平均や日経平均は前者であることをあらためて知ったのだから、お恥ずかしい限りだ。

ちなみに、投資に役立つ世界的名著はすでに諸先輩方がいろいろ紹介しているので、それを参考に、それぞれが自分なりのバイブルを見つけたらいいのではないだろうか。私が次に読もうと思っているのは『ウォール街のランダム・ウォーカー』だ。

そうした学びをこつこつ続けながら、投資は自己責任であることを肝に銘じたうえで、自分なりの落としどころを考えて、これから資産運用で人生をよりよいものにしていきたい。冒頭に紹介した本も、最後に老子の「足るを知る」の教えを示し、「お金はふやすことが最終目的ではありません。お金は自分や家族の豊かな暮らしのため、夢や希望を叶えるためのもの。必要なだけあればいいのです」と説いている。

その精神で、いつか「足るを知るものは富めり」の境地に至りたいと思う。

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「読み」や「勘」に頼るのはただの投機