降る雪や明治は遠くなりにけり
学生時代にこの句を知ったとき、ひと時代が終わるとそんなふうに感じるものかなと思ったものだが、自分がおじさんになり、令和になって、やっと理解したような気がする。
そう
昭和は遠くなりにけり
の時代になったのだ。
昭和レトロがブームに?
だからなのだろうか。昭和世代だけでなく、最近ではZ世代(1990年代後半から2012年頃に生まれた世代)にも昭和レトロが人気だという。
そういう背景を踏まえて企画されたのかは知らないが、埼玉県の西武園ゆうえんちが5月19日にリニューアルオープンし、昭和の街並みを再現して新たなライブ・パフォーマンスやアトラクションを展開している。
1960年代の昭和をイメージした商店街(夕日の丘商店街)では、園内独自の「西武園通貨」(「十園札」と「百園札」、「十園札」=120円)を使って、当時の買い物の雰囲気を味わえるという。
アトラクションの目玉は「ゴジラ・ザ・ライド」。「座席を覆うほどの巨大なスクリーン。そこに映し出されるリアリティあふれる映像と、壮大なサウンド」などと説明されているが、実際に体験した人の感想をSNSで見ると、それなりに振動や迫力がすごくて楽しめそうな感じだ。
平成以降、各地で遊園地・テーマパークの閉園が続いている。
西武園ゆうえんちも正直、競合のテーマパークと比べると地味でアトラクションも少ないのは否定できないが、逆に昭和で差別化を図ろうという今回のチャレンジは大英断になるかもしれない。ぜひ成功してほしいところだ。
このご時世だから遠方から行くのは無理だが、コロナが落ち着いたら、いつか行ってみたいと思う。
そう思う日本人はきっと多いはずだ。