まほろば紀行~つれづれなるままにレトロに生きる

日々の雑感や昭和レトロ、素人の投資ことはじめを語ります

会ってこそ

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コロナ禍の中、今や在宅勤務、テレワークが珍しくなくなった。当たり前になったと言ってもいいかもしれない。オンライン授業、オンライン会議もしかり。通勤・通学する必要がなく、自分の空間である家で仕事や勉強ができるメリットは確かに大きい。

医療の世界では、コロナで特例的に認められているオンライン診療を初診から解禁しようとする動きがある。相手をじかに見なくても、オンラインで相手の顔色や様子を観察し、丁寧に問診すれば初対面でも診断は可能かもしれない。対面でも診療中、患者のほうをあまり見ない医師もいるから、オンライン診療が逆に視診や問診の重要性を再確認する機会になるかもしれない。

ただ、オンライン授業やオンライン会議は基本、リアルの世界でもともと接点のある人と一緒にやるのが主。初対面では、どれだけお互いを知ることができるか少々疑問だ。入学したと思ったら、ほとんど通学することもなく、ずっとオンライン授業を受けていた今年の大学一年生などは本当に気の毒だと思う。

元フジテレビアナウンサーで現在、大学で講義を行っている近藤サトさんも毎日新聞の連載『ナレーター近藤サトのテレビぎらい』でオンライン授業に触れている。今年初めて受け持つ学生たちを半年、オンライン授業で対話してきて、当初は「これなら大丈夫」と思ったそうだが、実際に対面授業が始まって学生に会ったら、毎回「こんな人だったの!」と内心驚くばかりだったという。

オンラインでの彼らの「絵姿」から、個性や適性をばっちり見極めたつもりだったが、実際はそれは一面的なものでしかなかった。やはり「会ってこそ分かる個性」ということなのか。

いずれにせよ、オンラインも対面も適度に使い分けるのがベストかもしれない。ちなみに私はいまも週の大半テレワークで、専業主婦の嫁さんの不興をかっている。テレワーク川柳にもこんなのが。

 テレワーク 嫁が嫌がり 片頭痛

同病相憐れむ。うちも…。