動画や著作を投資の参考にしていた方が、年明けに相次いで亡くなられた。
山崎元氏と大江英樹氏である。
YouTubeはもちろん、『ほったらかし投資術』(共著)など複数の著作も読み、長期投資の重要性など、その考え方に共鳴する部分も多かった。
両者とも同じなのは、いきなりがんが発覚し、数年も経たずに亡くなったことだ。
最近、大江氏の『90歳までに使い切る お金の賢い減らし方』を読んだ。
書いた本人が71歳でなくなられてしまったので、なんとも皮肉だが、人生設計通りにいかないのが人生なのかもしれない。
そういう意味で言えば、「コスパ」「タイパ」がはやる昨今の風潮は、なんだか馬鹿馬鹿しい。
ましてや「人生100年時代」というのも、なんとも空々しい。
この本で強く心をとらえたのは、結局、人生の最後に残るのは「思い出」しかないという主張だ。
なるほど、どんなに資産を積み上げても、死を前にお金は何の意味もない。
本では、英国のテレビドラマ『ダウントン・アビー』の執事の台詞が引用されている。
「人生でしなければならない一番大切な仕事は、思い出を積み重ねることです。最後に残るのは、結局それだけなのですから」
なんとも深い言葉ですね。
少額の積立投資は継続しつつ、60代以降は自分の楽しみに一定のお金を使おう。
年金も繰り下げなんかせず、65歳からきっちりもらおう。
来年早々に迎える定年を前に、強くそう思った次第。
ちなみに、いくつか持っている地銀株が倍増したので、一部取り崩し、新たに優待株を買った。
「死ぬときに一番お金を持っている」なんて、やっぱり悲しいですからね。