まほろば紀行~つれづれなるままにレトロに生きる

日々の雑感や昭和レトロ、素人の投資ことはじめを語ります

うまくいく人生、うまくいかない人生

舞台は昭和のマクドナルド銀座1号店。

彼とデートに来ていた少女は、彼が買ってきたビッグマックが大きすぎて手が付けられず、もじもじしている。

「食べないんだ」という彼に、うなずく少女。

シーンが変わって、50年後、少女はおばあさんになり、孫とマクドナルドに来ている。
50年前のデートの思い出話をしていたらしく、孫が「ばぁば、なんで食べなかったの」と尋ねると、ばぁばは「だって恥ずかしいじゃない。好きな人の前でこんなでっかいの」と答える。

でも今はどうかというと、後からやって来たじぃじらと一緒に、おいしそうにビッグマックを頬ばっている。

もし当時の恋が成就していたら、僕はいまここにいなかったわけだなぁと感慨にひたる孫。

というような設定で作られたマクドナルド50周年記念のCM。

女優の宮崎美子さんが少女とばぁばの二役を演じて話題になったが、確かに当時の宮崎さんは「ピカピカに光って」た。

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「あの頃」―思い出は何色?

老いも若きも、人はそれぞれ自分の人生の傷ましくも愛しい「あの頃」を振り返るときがある。

単純に懐かしむだけでなく、あの時、ああしていればもっとうまい人生があったのではないかと思ったりもするほろ苦い「あの頃」が。

黄金時代の思い出ならいいが、それはもしかしたら黒歴史かもしれない。

しかし、毎日、楽しくてしかたがないという人生なら、人は歌なんか歌わない。悲歌や挽歌のほうが、切々とこころに訴えるものがある。それが逆に癒やしになり、ある意味、人生に寄り添う応援歌にもなるから不思議だ。

だからだろうか、日本の歌謡曲には「あの頃」というフレーズがやたら出てくる気がする。

おそらく、それは「現在」と「未来」に不安を抱えながら生きている人が多いことの裏返しかもしれない。

コロナもやがて「あの頃」と振り返る時がくるのだろうか。

人生、うまくいったか、いかなかったか。

それを判断するのは他人ではなく自分だ。

人の幸せは結局、自分への肯定感にかかっている。

人生の貴重な数年間を、われわれはコロナ禍の中で生きる。

なんとか自分なりに、うまく乗り切るしかない…ですね。