自分の子どもが大学入試を迎えたことでいまさらながら知ったのだが、最近の大学入試では推薦入試やAO入試(今は総合型選抜というらしい)のウェートがかなり高いのだという。
一部の例外を除き、昔は基本的に学力試験で選抜を行う一般入試しかなかったと思うが、学業成績と面接・小論文で合格できるなんて、昭和おやじからすると、ちょっとずるいなと思ってしまう。
1990年代ころまでは一般入試による大学入学が主流だったが、AO入試と推薦入試による入学者数は年々増加している。文部科学省の「平成31年国公立私立大学・短期大学入学者選抜実施状況の概要」によると推薦入試による入学者が全体の36.8%を占めるようになっている。
小論文には志望理由書などがあって、志望理由や自分の適性を書く必要がある。もちろんこれにもテクニックが必要で、高校3年間部活に打ち込みましたなどとアピールできる人はいいが、これというものがない学生は数少ない経験や活動の風呂敷を広げ(現代なら「話を盛って」というべきか)、最大限自己アピールに努めることになる。
娘の学校の資料には「過去の自分、今の自分、未来の自分、この3つの自分について振り返り、自分が志望する大学と100%合致する!とアピールすることです」などと書かれている。
まず自己分析できていることが前提のようだが、これが難しい。娘によると志望理由書、みんな目いっぱい話を盛って書いたという。もちろん、先生がチェックして出しているから、最終的な内容は問題ないだろう。
それでいいのかなとも思うが、競争や一発勝負をできるだけ避けるような時代になったのは確かだろう。
ちなみにわが娘は指定校推薦ですでに合格し、4月から大学である国家資格の取得を目指すことになった。
人の道は平坦な一本道ではないが、誰にも「ここなら活躍できる」という場所があるはずだ。
そこで輝こう!